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 『お経』とは経典のことであり大蔵経または

一切経とも呼ばれています。キリスト教でいう

『新約聖書』、イスラム教なら『コーラン』に

相当するものです。中に説かれているのはお釈

迦さまの教えが書かれいます。もともとはイン

ドの古代文字で書かれていたものが、中国で漢

訳され、その漢訳経典が日本に伝来してきたの

です。
 お釈迦様はその生涯に多くの人に教えを説か

れました。しかし、その説法は、文字に書きと

どめられるということはありませんでした。お

釈迦様の説法は応病与薬といわれるように、聞

く人に応じて説かれているため、聞いた人々の

教法にたいする理解も異なっていました。弟子

達の間でも多様な意見が見られ、お釈迦様の教

えが正しく伝えられない恐れがありました。弟

子のマハーカッサパが、このままではお釈迦様

が説いた尊い教えが間違った形で後世に伝えら

れて行くのを怖れたのです。そこでお釈迦様の

弟子達を集め、「教えが後世に正しく伝わるよ

う整理し文字として記録しよう。あやまった教

えが生じたり尊いおきてがやぶられることがあ

ってはならないから」と提言したのが始まりで

す。その後、何年もの時を経て経典編集会議(

結集)が開かれ今日、私達が見ることが出来る

『お経』が完成したのです。つまり、お釈迦様

の弟子達によって書かれたもののみがお経とい

うことができるのです。そのため『お経』の出

だしは必ず「如是我聞」で始まります。

浄土真宗本願寺派門徒が親しんでいる『正信偈』は親鸞聖人により書かれたもので、『お経』ではありません。『仏説○○経』と言われるものがお経なのです。

阿弥陀経画像
経典
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